皐月賞回顧

いざ馬券を買う段階でふと3強の馬連と枠連のオッズを調べ、「大して差がないのなら枠連でもいいか」と何気なく枠連に切り替えたが・・・今にして思えば、素直に3強の馬連を買わなかった辺り、無意識の内に胸騒ぎを感じてたのかもしれない。
結果は周知の通り。幸いにしてリオンディーズの代用という形で枠連を当てて(ついでにマカヒキ軸の3連複)プラス収支にはなったが、当て方が当て方だし、史上空前の3強対決という下馬評で3強いずれも勝てなかった結果なので素直に喜べない。


尤も、3強に全く弱点がなかったかと言えばそうでもない。そして、よりにもよってその弱点が3強全てにこの大舞台でモロに出るとは流石に予想出来なかった。

まずはある意味でレースを面白くし、最後に壊したと言えるリオンディーズ。エピファネイアの半弟らしく(?)折り合い面に課題があったが、それは休み明けでガス抜きが出来たと感じたし、追い切りでは上手く折り合えていた。少なくとも暴発はないだろうと思っていたが・・・
しかし、ある程度行かせて馬のリズムを損なわないようにするデムーロの折り合いの付け方が不発。更に不運だったのが、ハナを切ったリスペクトアースの鞍上がクラシック初騎乗と経験の浅い石川だった事だ。指示通りハナを切ったは良いが、最初の3Fを34.2、5Fを58.4と明らかにオーバーペース。これを番手から追い掛けて向こう正面半ばで早々と先頭。
流石に先頭に立ったところでややペースを落としたが、4コーナーでマウントロブソンとエアスピネルに迫られては苦しくなる。一旦は振り切りに掛かったが、坂下で苦しくなって外へヨレてサトノダイヤモンドとエアスピネルの進路を妨害して5位へ降着。
あのハイペースを追い掛けて掲示板を確保するのだから、能力自体は相当に高い。最後の斜行は明らかに確信犯だったが、小回りの中山で末脚一手ではキツいと判断して先行したデムーロの作戦は悪くなかったと思う。ただ、兄より御し易そうに思えた気性が予想以上に難しかった。スタンド前で発走となるダービーは3強で最も取捨に悩む。

まだ底を見せてないスケール感の大きい勝ちっぷりで連勝を重ねてたサトノダイヤモンド。中山は初とはいえ、京都や阪神(特に2戦目の平場はレースレベルも高かった)で内回りをこなしており、元より操縦性に優れたタイプでこの点に関してはさほど問題視してなかったが・・・
結果としてダービーから逆算したローテ、即ちきさらぎ賞からの直行が仇になった感。スタートを決めて序盤のポジション争いで良い位置を取って中団の外目をキープ。折り合いもスムーズで途中までは流れに乗っていたのだが・・・
ただ、4コーナーで進出しようとした際に内のアドマイヤダイオウに張られて必要以上に外を回らされ、更に直線でリオンディーズの斜行もあって勢いを殺されて態勢を立て直すロスが響き、最後に3着を確保するのがやっと。
とはいえ、不利もあったがきさらぎ賞ほどの反応の鋭さが見られなかった辺り、やはりきさらぎ賞からの直行が微妙に堪えた形となったと思う。あと、なんというか今のルメールは運気がなさすぎる印象。ここを叩いて挑むローテからダービーは有力と思うが、あくまでもルメールがツキを取り戻せればの話。

父ディープインパクトと同じくローテで無敗だったマカヒキ。操縦性に関してはスタートの悪さもあって3強の中で最も劣るとはいえ、それを補って余りある勝負所での反応の速さから、例え前半で後手に回っても勝負所から先団を射程内に入れられれば挽回は十分可能と判断して軸としたわけだが・・・
意外と言っては何だが、スタート自体は初めてまともに出た。ただ、最初から後方からの末一手という構えと馬場の良い外へ持ち出す過程で自然と位置取りは最後方集団。折り合い自体は何の問題もなく、勝負所から差を詰めに掛かるのもいつも通り。
しかし、その勝負所で前にいた勝ち馬に先に動かれて4コーナーのコーナリングが極めて雑に回らされたのと、レースラップが前傾ラップとなって純然たる瞬発力勝負にならなかったのが誤算だった。持続力と持久力が問われるレース経験をしてなかったのが響いたと言える。
最後にエンジンが掛かって勝ち馬に迫る負けて強しとも取れる2着だったが、この負け方はダービーで人気になりながら勝てなかったワールドエースを思い起こさせる。人気面では2強を逆転出来そうだが、ダービーで突き抜ける印象が何故か湧かなかった。

さて、3強を撃破したディーマジェスティ。正直、スタートで外へヨレて後方からの競馬となった段階で「蛯名、また詰みやがった」と諦めていた。だが、結果としてこの出遅れと外枠が幸いする事になる。
ただでさえ強風の向かい風で先行馬には走りづらかったのに加え、予想外の前傾ラップで更に後方で脚を溜めた組に有利に働く流れ。腹を括っての後方集団の外目でじっくりと折り合いを付け、3コーナー過ぎからジワッと進出を開始。
4コーナーで外を回らされはしたが、直線は大外からグイグイ伸びて坂上で先団にいた人気所を一気に交わし、エンジンが掛かった2着馬の追撃を完封。馬場も完全に乾いておらず、ディープ産駒でも渋った馬場をこなせる母系の血統構成が活きた勝利だった。
弥生賞とサトノダイヤモンドに注目が集まってたが、共同通信杯とスプリングS、若葉Sもキチンと評価すべき馬は評価すべきとレース回顧を改めて見直した事で拾う事が出来た。前傾ラップをレコード勝ちした点でダービーでは危険な人気馬になる可能性はあるが(ダイワメジャー、ロゴタイプ等)、中山よりも東京の方が良いタイプ。雨が降るようなら無碍には出来ない。

エアスピネルはスタートを決めてスッと好位に付け、課題だった前半の入りを上手い具合に前にいたアドマイヤモラールを壁にして折り合う事でクリア。ペースは速かったが、前掛かりの先行勢から一定の距離を置いて様子を見つつ、3コーナー過ぎから徐々に接近。4コーナーでリオンディーズを射程内に捉えたが、直線で寄られて勢いを殺されたし、外から差して来た1、2着馬の勢いも違っていた。
リオンディーズが前掛かりとなったのは勿怪の幸いと言えたし、これを目掛けて早めに動く競馬もほぼ読み通り。直線の不利が痛かったのは確かだが、これで負けたら仕方ないと言える騎乗だった。ただ、やはりクラシックでは善戦級だし、距離には限界がある。ダービーでこれ以上のパフォーマンスを望むのは酷か。

マウントロブソンはスタートから出して行って前を取りに行って道中は3、4番手と先行策。向こう正面で辛抱堪らず前に出たリオンディーズに押されて行きたがったが、控えてこれの後ろに付けた事で何とか折り合えた。4コーナーでエアスピネルと共に先頭を窺い、直線は内目を突いて一瞬伸びかけたが、坂上で少し甘くなって脱落。
早めの競馬で持ち前のしぶとさを活かすスタイルで見せ場は作ったが、流石に道中のペースがこれだけ緩まないと最後はしんどくなってしまう。脚質的に東京に替わって良いという感じはしないのでダービーでは見送りの見解。

ナムラシングンは課題のスタートを五分に出て楽な形で中団に付けると道中はサトノダイヤモンドを見ながらの競馬。3コーナーからサトノに先んじて動いて被せに掛かり、4コーナーでも手応えには余力が残っていたが、直線のリオンディーズの斜行でこの馬も微妙に不利を受けてから伸び切れず。
切れ味勝負では分が悪いと早めに動き、尚且つ人気のサトノを被せて楽に動かせない状況に持ち込んで見せ場を作った。最後はトップクラスとの底力の差が出たと言えるが、やはり中山での田辺の騎乗は見応えがある。

ロードクエストは相変わらずスタートは悪いが、この馬としてはまだ出た方。道中は内へ潜り込んで距離損なく立ち回り、勝負所も経済コースを通って直線も迷わず最内へ。一瞬伸びかけたが、坂上で脚色が鈍って攻防から脱落。
着狙いに行かず勝ちに拘った騎乗だったが、馬群で包まれる競馬をしてなかったのもあって前半は少し行きたがったのと、やはり本質的には東京コースの方が良いタイプでコーナー4つのコースだと末脚の性能が落ちてしまった分、最後の一伸びを欠いた。これもエアスピネル同様、NHKマイルCに行くならば。

アドマイヤダイオウはこの馬なりにスタートを出て中団前目からレースを進め、勝負所から動き出して4コーナーでサトノの外を張り出しに掛かって抵抗していたが、直線で振り切られた後はこれといった見せ場なし。ゲート再審査で変則調整を強いられたし、持ち時計がなかっただけにこれだけ時計が速くなるとキツかったか。

3強以外の伏兵的な立場の騎手がそれぞれに勝ちに行く、簡単に3強を勝たせまいと見せ場を作ってレースレベル自体は引き締まって見応えある部分が多々あった。しかし、3強に騎乗した騎手が今一つスムーズに乗れなかったし、直線での斜行もあってレース全体がぼやけてしまって良いレースと言えなくなったのは残念。

テーマ : レース回顧
ジャンル : ギャンブル

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おはようございます。

皐月賞的中おめでとうございました。不本意かもしれませんが惜しい外れでは全く無意味です。
私はエアスピネルが先行か逃げると予想し外れ
(エアスピネルが三冠クラシック
勝てるのは皐月賞しかなく勝つか惨敗のギャンブル的騎乗を

武豊騎手がすると読みました)

ディマジェスティ前走の勝利は相手のレベルが低かったのと馬場が悪いのに
助けられたフロック勝利だと判断していて
全くノーマークと完敗でした(笑)

Re: おはようございます。

ディーマジェスティの共同通信杯はホープフルS取消というローテ、人気を二分してたハートレーとスマートオーディンが飛んだ事でフロック視されたけど、切れはないけど最速の上がりをマークしたように持続型として高いレベルの馬なんですよね。稍重で1分47秒台という走破時計も実は優秀。
ただ、レース回顧でも触れたように派手さがないので人気になりにくいタイプ。軽視したくなるのも判ります。

まぁこの馬を拾えたのは昨年フロック視し続けて痛い目に遭い続けたキタサンブラックの教訓があったからなんですがw
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