ダービー回顧

スタンド前で後方4番手にいたトゥザワールドを見た瞬間に「ああ、終わった」と諦めた。前々からトゥザワールドに関しては、自力勝負よりも溜めた方が良いという持論がある。しかし、それは好位(要は今日の勝ち馬と同じような位置取り)で溜めるという意味であって、後方から瞬発力勝負をしろという意味ではない。
トライアルで試したのなら、どのくらいの脚が使えるかという意味での試走としてアリだろう。しかし、ダービーという大舞台で付け焼き刃的な消極策を取る等、論外の極みとしか言い様がない。早いとさえ思えたこれまでの自力勝負は何だったのか?と言いたくなる。
余計な指示をした池江も論外だが、肝心なところで日和った川田には「先週の悔しさを晴らす」という気概が感じられなかった。従来の正攻法で挑んでいれば「勝てた」と断言出来ないが、少なくとも1、2着馬の叩き合いに加われたであろう。この敗戦を糧に出来なければ、川田も福永と同じ道を歩む危険性がある。

ノースヒルズのダービー連覇、そして定年まであと2年近い橋口師の悲願を叶えたワンアンドオンリーの最大の勝因は消極策に甘んじた川田とは対照的に好位を取りに行ったノリのファインプレーだろう。
「この騎乗が皐月賞で出来てれば」という思いはあるが、ペースがスローになると踏むや、勢い余って行きたがるまでに押して行っての好位5、6番手。上手い具合に当面の相手であるイスラボニータが前にいた事もあって道中はこれをマークする形。直線で外に出してイスラボニータとの叩き合いに持ち込み、長く良い脚を使える利点をフルに生かし切って競り落とした。
追い切りの動きから中間のオーバーワークを危惧して評価を下げたが、結果的にはハードに攻めた渾身の仕上げが実を結んだと言えよう。大舞台で何かが噛み合わなったトゥザワールド陣営とは対照的に全てが噛み合った勝利だった。

2着イスラボニータに関しては完全に力量を身誤ってた。スタンド前で持って行かれそうになったが、それを宥めて3、4番手で我慢させた後は折り合いもスムーズ。直線入り口で先頭に並び掛けても追い出しを我慢し、残り400mで勝ち馬が迫って来たのを確認してからスパート。一度は差し返しに行くしぶとさを見せたが、最後の最後で力尽きた。
蛯名は敗因に枠順の差を挙げていたが、確かに内枠から労せず好位を取れた勝ち馬に対し、こちらは好位を取りに行く為に外枠から出す必要があった。その後のレースぶりを見れば、決して負け惜しみではない。蛯名は冷静に仕掛けどころを見極めて最善を尽くしたと思う。
血統的な距離不安とか、状態面にピンと来るものが無かったのでバッサリ切ったが・・・持ち前の機動力を駆使しての正攻法で僅差の2着。完成度の高さは以前から評価していたが、これほど奥が深いとは思わなかった。

3着マイネルフロストはスタートの良さが裏目に出た青葉賞と違って、行きたい馬を先に行かせて中団のインを追走。故障したエキマエを上手くやり過ごし、直線はトーセンスターダムがラチに激突してポッカリ空いた最内を強襲。1、2着馬には及ばなかったが、外の追い込み勢は抑え切った。
この馬も距離は長いと思っていたが、ペースが遅く、経済コースを立ち回ってスタミナを温存出来たのと内有利のトラックバイアスが味方してくれた。期待値はこちらの方が高かったであろうプレイアンドリアル、ウインフルブルームが出走出来ず、人気薄だったこの馬がグランパズドリームに次ぐ着順・・・岡田総帥の心中は如何に?といったところか。

タガノグランパは外枠からでも積極的にポジションを取りに行き、道中は勝ち馬と並ぶ形で折り合いもスムーズ。直線もしぶとく脚を伸ばして大健闘の4着。直線入り口で内の勝ち馬の進路を封じず空けてしまった点でまだ若さを感じるが、人気薄とはいえダービー初騎乗でこれだけやれた菱田は立派。減量が取れたばかりで全国区の知名度は低いが、若手の中では評価してる騎手。傍から見れば大健闘でも「自分の腕が無かったせいで」と自分を責める姿勢にも好感が持てる。

ショウナンラグーンは上がり最速をマークしたが、最後方から大外一気が決まる馬場でもメンバーでもペースでもなかった。好枠を引いたのに、スタンド前であからさまに最後方に下がってしまうのはどうなんだろう。他力本願とはいえ、今日の馬場を考えればもう少し前に付けてほしかった。菊花賞辺りはもう少し通用しそうだが、吉田豊騎乗のダービー6着繋がりでメジロランバートを思い出した。

ベルキャニオンは中団で折り合いも付いていたが、直線ではタガノグランパに外から被せられ続けて抜け出すタイミングを失った。間隔が詰まってても気配は良かっただけに厳しい競馬を強いられたのが残念。そこそこには来てるけど、突き抜けられない今年のPOGを象徴するような結果だった。

ワールドインパクトはスタンド前で内に潜り込もうとはしたが、大外枠が祟って結局は外を回って来ただけで終わり。好枠を引いていれば違った競馬が出来ていたかもだが、流石に外を回って来るだけで通用する相手ではなかった。

レッドリヴェールに関しては体重も減っていたし、予想通りの負け方。尤も、走破時計は先週のオークスと同タイム。自身の能力通りには走ってるとも取れる。まぁ、騎乗馬は違えど皐月賞と同じように前半のポジション取りで負けてる福永に期待するのが酷というもの。その福永は8Rで騎乗停止処分を食らって安田記念のジャスタウェイに騎乗出来ず・・・どれだけ持ってないんだろうか?

ハギノハイブリッドはレッドリヴェールと同様に前半のポジション争いに押し負けて後方からの競馬になったが、直線も全く見せ場なし。馬体重は2キロ減と許容範囲内だったし、パドックの気配も良い感じに見えたが・・・思ったほど余力が無かったようだ。もうちょっとやれると思っていたのだが。

トーセンスターダムはスタートからスッと前に行って1コーナーで2番手と予想外の位置取り。実質的にはペースをコントロールしていたが、大逃げを打ったエキマエが故障して3~4コーナーで早々と先頭に立ってしまったのと、直線半ばで手前を替えた際にラチに激突したのが誤算。豊の「1、2着馬との叩き合い」は負け惜しみに感じるが、そこそこには粘れただろう。馬の精神的ダメージが心配。


イスラボニータを軽視した時点で当たるわけもなかったが、単勝は取ろうと思えば取れたレースだった。変に日和って当てに行く馬券を買わず、勝ち馬を当てに行く馬券を買うべきだった・・・最初に川田の騎乗を批判したが、人の事は全く言えないなorz

テーマ : レース回顧
ジャンル : ギャンブル

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

シッド・ハレー

Author:シッド・ハレー
このブログが何らかの形で覗いてくれた奇特な方のためになれば幸いです。

人気ブログランキングでの順位です。ポチってくれたら励みになりますm(__)m
最新記事
FC2カウンター
検索フォーム
月別アーカイブ
カテゴリ
最新コメント
最新トラックバック
ご協力お願いします

にほんブログ村
いずれかに馬というド畜生の基本的な事を教えてくる場所があるかもしれない
にほんブログ村 競馬ブログ 競馬コラムへ
にほんブログ村 にほんブログ村 競馬ブログ 中央競馬へ
にほんブログ村 にほんブログ村 競馬ブログ 競馬予想へ
にほんブログ村
アクセスランキング
FC2 Blog Ranking
[ジャンルランキング]
ギャンブル
175位
アクセスランキングを見る>>

[サブジャンルランキング]
競馬
92位
アクセスランキングを見る>>
当ブログの人気ページランキング
リンク
RSSリンクの表示
QRコード
QR