マイルCS回顧

元々、一度ノリ始めると手が付けられなくなる傾向はあったが、今年のGⅠ戦線におけるミルコ・デムーロの無双っぷりはフレッド・アーチャーかサー・ゴードン・リチャーズの霊でも憑りついてるんじゃないかと思える。まだ一ヶ月以上残ってる時点で最多タイ記録となるJRAGⅠ年間6勝目。更に10戦連続GⅠ実施機会3着以内、12週連続重賞実施機会3着以内とか、食傷気味な一方で何処まで伸びるか見てみたい気もする。

今回の相棒で17年振りの3歳での勝利馬となったペルシアンナイト。大外枠でスタートは五分に出たが、内の馬も出たのでデムーロの選択肢は一気に後ろに下げつつ内に入っての待機策。折り合いを付けて4コーナーまで動かずに脚を溜め、直線は空いてるスペースから外へ持ち出し、先に抜け出した2着馬をゴール寸前で捕らえた。
予想通り、晴れても馬場の回復は稍重まで。雨の影響で軽さが薄れてる今の京都はハービンジャー産駒のこの馬に適してたが、その中でも瞬発力があるタイプ。坂の下りまで受け流して末脚勝負に徹し、瞬発力を引き出したデムーロの好騎乗だろう。

2着エアスピネルはスタートからジワッと行き脚を付けて中団前目から。馬群の中に入って折り合いを付け、坂の下りも動かずにゆっくり下り、4コーナーで外へ。満を持して追い出された直線残り1Fで先頭に立ったが、そこからソラを使ったのもあってゴール寸前で勝ち馬の強襲に屈した。
直前での乗り替わりだったが、ムーアはソツなく立ちまわれてた。富士Sで見られたちょくちょく手前を替える仕草もなかったが、反応が良すぎて先頭に立つのが早すぎた。個人的にはもう一拍追い出しを待つか、もう一列後ろからの競馬を見たかったが・・・

3着サングレーザーは内枠から無理せず中団待機。道中は前のエアスピネルをマークしつつ、内のレッドファルクスに蓋をする形。直線は2着馬の外へ出してジワジワ脚を伸ばしたが、内を掬った勝ち馬に追い比べで伸び負けた。
俺の中では買えない馬だったが、4コーナーまではこの馬としては理想的な立ち回りだったと思う。結果論だが、直線入り口で外へ持ち出すのが早かった。イスラボニータに不利を与えた事ではなく、真に致命傷となったのが出した事で出来たスペースを勝ち馬に通られた事。勝負勘に優れてるのとそうでない騎手の差が出たと言える。

レーヌミノルはスタートを決めて楽な形で好位へ。平均ペースで流れたのもあって折り合いも付いて4コーナーからジワッとスパート。他の先団グループの脚が止まる中、2着馬の内で食い下がってあわやの場面を作った。
最後は少し止まってしまったが、回転の速いフォームが今日のような馬場に向いてるのは桜花賞で実証済み。俺の中ではスプリンター寄りと結論は出たが、そのスピード能力は早熟ではなかった。あと一息だったなぁ。

イスラボニータはスタートは2着馬より速かったが、そこから控えて道中は2着馬より後ろの位置取りでマークする競馬。4コーナーで早めに外へ回したが、これが裏目。3着馬に寄られて弾かれたウインガニオンと接触してバランスを崩し、立て直してから再度追い出すロスが響いて5着まで。安田記念に続いてまたしてもスムーズさを欠いた。

クルーガーはスタート五分も、富士Sと同様に行き脚が付かずに後方からの競馬。4コーナーからイスラボニータの外を通って進出を開始し、直線は大外から脚を伸ばして来たが、富士Sと違って他の馬の伸び脚も止まらなかったのもあって流れ込むまで。

レッドファルクスはスプリンターズSと同様にスタートは出たが、二の脚が鈍くて後方からの競馬。内々で折り合いを付けていたが、やや促し気味の追走でリズムはそれ程良くなく。直線は内を狙おうとしたが、上手く行かずややスムーズさを欠いたが、スムーズでも突き抜けたか微妙。陣営の泣き通り、京都は向いてなかった。

サトノアラジンは追い切り段階から出来落ちの印象だったし、このような渋った馬場では本来の末脚を使えず。戦意喪失した天皇賞の反動が想像以上にあって復調に時間が掛かるかも。マルターズアポジーは注文通りハナを切り、平均ペースで引っ張ったものの、4コーナーでダノンメジャーにプレッシャーを掛けられて引き離す事が出来ず。自分の型に持ち込めないと脆い弱点が出た。

レーヌミノルが3着なら3連複も仕留めて大勝利だったが、ひとまず秋GⅠの連敗はストップ。ひとまず流れは止めたのでここから仕切り直しと行きたいね。

テーマ : レース回顧
ジャンル : ギャンブル

エリザベス女王杯回顧

オークス以降はGⅠで8戦連続3着以内と複勝圏内に騎乗馬を持って来るミルコ・デムーロだが、モズカッチャンをGⅠ馬4頭を含めて重賞馬14頭が揃い、ソウルスターリング以外の牝馬オールスターと呼べるメンバー相手に勝利に導いた。ついでに書けばこれで11週連続重賞レース3着以内。今、日本で最も頼りになる騎手と言えるが、流石に少々食傷気味になって来た。

スタートからスッと行き脚がついて好位のイン。道中は人気のヴィブロスを見ながら内で折り合いを付けて脚を溜め、4コーナーのコーナリングでジワッとスパート。直線ではマキシマムドパリの内から脚を伸ばし、ゴール寸前で逃げ込みを図った2着馬をクビ差捕らえた。
外回りでは決め手の差が出ると6番手の評価に止めたが、今の京都はそれまでの雨で馬場がかなり傷んでて切れよりも末脚の持続力と持久力が問われるスタミナタイプの馬が台頭しやすい。そういう意味ではこの馬向きの馬場と言えたし、冷静に振り返れば秋華賞で一番強い競馬をしたのはこの馬。持ち味の機動力を活かせる展開になれば、これくらいの走りは当然だったか。

2着クロコスミアは注文通りハナを切ろうとしたが、最内からクインズミラーグロにハナを叩かれて2番手から。前に馬を見る形で力んだが、ペースが落ち着いた向こう正面で折り合えた。4コーナーで先頭に並び掛け、直線では内ラチ沿いに進路を取って逃げ込みを図ったが、ゴール寸前で勝ち馬に交わされた。
印が回らなかったが、単騎で行けそうな組み合わせと追い切りが良く見えたから最後まで買うかどうか迷った馬。予想とは少々違う展開になったが、持続力と持久力を活かせる馬場であわやの場面を演出。ヴィブロスを完封した前走がフロック出ない事を証明したが、和田にとっては一番負けたくない馬に勝たれてしまい、心中の複雑さは察するに余りある。

3着ミッキークイーンはスタート五分もすぐに下げて中団後方で折り合い重視の構え。休み明けもあってか、道中は力んだ感じで前に馬を置いて宥めながらの追走。4コーナーのコーナリングで勢いを付けてスパートし、直線は上がり最速の末脚で追い込んだが、1、2着馬に僅かに届かず。
一頓挫あってのぶっつけは昨年と同じだったが、今年は久々でも動けると判断した昨年程の出来にないと軽視したのが失敗。思えば宝塚記念でも3着と好走しており、流石に無印は無謀だったか。順調に使えないのが惜しまれる。

マキシマムドパリは外枠から気合いを付けて位置を取りに行き、スタンド前で3番手のインに潜り込めた。3コーナーで2着馬の外へ出し、直線で先頭に躍り出た2着馬を捕まえに掛かったが、差を詰める事が出来ずに根負け。
2着馬と同様、洋芝や力の要る馬場に実績があったこの馬にとって力を出せる馬場だったのも功を奏したし、京都大賞典から距離短縮とペースが緩かった事で終いの粘りも増した。完璧に近い立ち回りで大健闘。

ヴィブロスはマキシマムドパリの後を追う形で外枠から好位を取ったまでは良かったが、壁を作れなかった事で序盤から掛かり通し。マキシマムドパリを前に置いて折り合おうとしたが、あまり上手く行かず。それでも直線は一瞬伸びかけたが、残り1Fで脚色が鈍って掲示板確保が精一杯。
前走は最内枠が仇となって包まれて脚を余したが、今回は外枠が仇となって上手く壁を作れず。休み明けを使っての上積みがありそうな雰囲気だったが、出来が良すぎたのが結果として自分の首を絞める事となった。

スマートレイアーは好位から人気のヴィブロスをマーク。これ自体は問題なかったと言えるが、集団の幅が締まった3コーナーでややポジションを下げて動くに動けない状況。直線はこの馬なりに伸びて来たが、今日の流れでは豊が乗ってても無理。切れる要因が乗り替わりだったが、損な役回りだった川田は責められない。

クイーンズリングは中団馬群の中で折り合いを付け、3コーナーから内ラチ沿いへ。直線もそのまま最内を突いて脚を伸ばしたが、上位馬を脅かす勢いはなかった。手応えの割に伸び切れなかったのもあるが、勝った昨年よりも遥かに強力な面子。実力的にはこの着順が妥当だったか。

リスグラシューは肝心のスタートで失敗。すぐ内に入れたから、そこでもう一つ前の位置を取れていればまだ判らなかったが、結局中団後方から。直線は外へ持ち出して行ったが、そこでも若干スムーズさを欠いて流れ込む程度。
流れが遅くなるのが読めていながら、要のスタートで出遅れる所がいかにも福永らしいし、流れが遅いと判っててあの位置から外へ出すとか、根本的に勝負勘が欠落してるというか何というか・・・まだ直線で内に拘ったデムーロ弟の方がマシ。

ルージュバックはオールカマーでそれまでの不器用なイメージを払拭してたので今回も好位~中団辺りで運んでくれることを期待したが、これもスタートで出遅れ。他の後ろから差して届かずの馬と同様にペースと位置取りが向かなかった。ムーアだからもう少し上手く乗ってくれるかと思ったが、鈴木雅之の「違う違う、そうじゃ、そうじゃな~い」が頭の中でリフレインだった。

人気所で一番の空気だったのがディアドラ。スタートから二の脚が付かなかった時点で「これマズいんじゃないの?」と思ったが、後方のまま全くの見せ場なし。中間もしっかり時計を出していたので問題ないと思ってたが、この負け方だと反動が出たとしか言い様がない。

兎に角、今年の秋GⅠは軸が悉く来ない。東京メインのオーロCで馬連とワイド当たって取りあえず連敗街道から一旦脱出したが、それも焼け石に水。毎年、何処かで谷底がやって来るものだが、今年はそれが特に酷い。

テーマ : レース回顧
ジャンル : ギャンブル

JBCクラシック・スプリント・レディスクラシック回顧

過去のレース回顧ではクラシックを単品、レディスクラシックとスプリントを纏めての2回に分けてたJBCシリーズだが、今年は日程的にそれやってるとキツくなるので3レース纏めて回顧する事にする。

JBCクラシックは過去2年2、3着に敗れたサウンドトゥルーが3度目の正直。持ち味の末脚一閃で叩き合ってた他の中央勢を差し切った。交流重賞勝利は一昨年の東京大賞典以来2勝目。
これまでの交流重賞では状況次第で中団に付ける事もあったが、今回は集団後方のインに入って末脚温存の構え。3~4コーナーで集団に取り付き、外を回って追撃態勢。直線でも末脚は衰えず、残り100mを切ったところで2、3着馬を差し切った。
距離不足のフェブラリーSと休み明けの帝王賞では馬券に絡めなかったが、今回は3年連続日本テレビ盃を叩いての参戦。叩き良化タイプらしく、上がり最速の末脚としっかりと変わり身を見せた。冬場に強いタイプで連覇が懸かるチャンピオンズCは当然有力候補。昨年は馬券大勝利の立役者になったが、今年も重い印を打つ予定。

2着ケイティブレイブは好スタートを切ったが、ある程度の位置を確保した後は控えて道中は中団の外目。道中はスムーズに折り合って3~4コーナーで3番手に進出。直線で先に抜け出した3着馬を競り落としたが、直後に勝ち馬に差し切られた。
日本テレビ盃(3着)でも番手からの競馬だったが、逃げずに前に馬を置いても問題なく走れるようになったのは収穫。ペースに左右されにくい強みを身に付けたと言えるが、左回りは右回りに比べて信頼性が落ちる点でチャンピオンズCに向かうなら連下までか。

3着ミツバはスタートから気合いを付けて位置を取りに行き、道中は3、4番手と前目、3~4コーナーで先頭に並び掛ける積極策。直線半ばで2着馬とアウォーディーに迫られた時は4着かと思ったが、そこからがしぶとく2着馬を差し返しに。
アンタレスSやシリウスSみたく、気難しい面を見せるとサッパリ走らないが、今回は集中力を切らさずに最後まで走る事が出来た。やや距離は短くなってる気もするが、チャンピオンズCでも気難しさを出さなければ。

1番人気アウォーディーは最内枠から好スタートを切って3、4番手のイン。少し力みかけたが、概ね折り合って流れに乗り、直線はオールブラッシュとミツバの間を割って抜け出しを図ったが、そこから甘くなって伸びあぐねた。
休み明けでも仕上がってるように見えたし、ソツのないレース運びではあったが・・・元々、先頭に立ちたがらないというネジが飛んだ性格ではあったが、年を重ねて徐々に顕著になってるのかもしれない。

グレンツェントは道中は中団のインに付けてアウォーディーをマークする競馬。直線入り口でスムーズに外目に出したまでは良かったが、追い出されてからが案外。前2走から多少巻き返したが、休み明けでは分が悪かったか。

オールブラッシュは注文通りハナを切り、前半は上手くペースを落とせたが、勝負所からプレッシャーがキツくなって直線でギブアップ。2番人気アポロケンタッキーは道中から追っ付け通しで中団追走から何の見せ場もなし。2走ボケとしか言い様がない。


スプリントはニシケンモノノフが直線で鮮やかなイン強襲を決めて4着までタイム差なしという大激戦を制して交流GⅠ初勝利。ノリの冷静な判断力から来る進路の切り替えは鳥肌が立ったわ。
最内枠から気合いを付けて位置を取りに行って前半は3番手のイン。直線でネロの外へ出し、ネロと2着馬の間を割ろうとしたが、スペースが潰されかけたと見るや、今度はネロの内へ入ってコーリンベリーとの間を割って混戦にケリを付けた。
最初に間を割るのを諦め、一旦は外へ出そうとしたノリだが、外から3着馬の伸び脚が良いと判断してからが岩田ばりの果断さ。やる気モードに入った時のノリは本当に恐ろしい。馬も6歳にしてまだまだ成長しそうな感じ。

2着コパノリッキーはスタートで半歩出遅れる悪癖が出た時は詰んだと思われたが、集団の外目へ出して捲る形で追い上げて3番手集団の外へ。直線もしぶとく脚を伸ばして粘り込むネロを交わしたが、最後の最後で内を掬った勝ち馬に差された。
スピードの持続力に優れてるとはいえ、1200mは畑違いと思ってたが、スタートの出遅れ以外は上手く流れに乗れた。ダノンレジェンド引退でスプリント路線がやや停滞してた恩恵にも助けられたが、名を捨てて実を取りに行って失敗したのは否めない。

3着ブルドッグボスはもう一つ前の位置取りが欲しかった感じだが、他の馬の出脚が速くて中団後方から。直線は外から良い伸び脚を見せて追い込んだが、内を通った1、2着馬に僅かに届かず。
このレースへの出走枠を取る為に南関へ移籍したが、クラスターCを勝ち、前哨戦の東京盃も2着と水が合ってた感じ。もう50mあれば差し切ってた感じだっただけに実に惜しい競馬だった。

ネロはコーリンベリーにハナを叩かれはしたが、外枠から気合いを付けて2番手。4コーナーでコーリンベリーに並び掛け、直線もしぶとい二枚腰で2着馬に激しく抵抗したが、最後の最後で少し甘くなった。
芝で完全に頭打ちになってただけに、中央勢の枠潰しにしか思えなかったが、一種のショック療法というか久々に内容の濃い競馬だった。キーンランドCでは単に回って来ただけだった中野省吾とのコンビも今回は息が合ってた。

キタサンミカヅキはスタートがやや甘かった事もあって後方からの競馬。直線は大外から良く追い込んで来たが、上位4頭に僅かに届かず。ブルドッグボスと違って南関移籍前は頭打ちだったが完全復活。東京盃でニシケンモノノフとブルドッグボスを破ったのはフロックではなかった。

コーリンベリーは果敢にハナを切ったが、年齢的なものか以前の粘り腰が薄れた感じ。ドリームバレンチノも衰えが隠せなくなった。南部杯ではペプシ騎乗で2着に粘ったノボバカラは先団からの競馬となったが、直線で敢え無く逆噴射。


レディスクラシックは南関生え抜きのララベルが創設7年目にして地方馬初の勝利馬に。直線の斜行でミソは付いたが、他のJBCシリーズを通じても2007年のフジノウェーブ(スプリント)以来の地方所属馬の勝利となった。
スタートからスッと行き脚が付いて道中は3番手。4コーナーで逃げてる2着馬を捕まえに掛かり、直線は完全に一騎打ちの様相。途中で斜行し、修正に入ったところで前に出られはしたが、最後はまた差し返して頭一つ抜け出した。
流石に鞍上の真島は騎乗停止となったが、競走除外となった昨年の鬱憤を晴らすかのような大金星。交流重賞では常に中央馬の後塵を拝していたが、来春の引退前に大仕事をやってのけた。

2着プリンシアコメータは内枠から行き脚が付くと思い切ってハナへ。2番手以下のプレッシャーもキツくなかった事でマイペースの逃げを打ち、直線も勝ち馬と激しく叩き合ったが、それだけに直線半ばの不利が痛かった。
中央では準OP所属の格下馬ではあったが、スタミナタイプで地方競馬向きの脚質を備えていたし、脚質的に目の上のたん瘤だったクイーンマンボの回避もプラスに働いた。新たな交流重賞路線の主役を担えそう。

3着ラインハートはスタートがやや甘くて道中は集団からやや離れた後方4番手。道中は一貫して内ラチ沿いを通り、コーナリングで集団に取り付き、直線半ばで外へ。最後は1、2着馬に詰め寄る大健闘。
エルムSで一桁着順だったとはいえ、中央時代は完全に頭打ちだったスプリンターだったが、ロスのない立ち回りだったとはいえ南関移籍初戦の交流重賞で予想以上に善戦。南関の牝馬路線ではそこそこやれるかも。

クイーンマンボの回避で3連覇濃厚と思われたホワイトフーガは中団追走から4コーナーで前を射程内に入れたと思ったのも束の間、直線はサッパリ伸びずにまさかの逆噴射。喉鳴りが酷いらしく、これで引退の可能性もあるが、全くらしくない競馬だった。

中央3日開催で南部杯みたく買おうと思えば買えたのだが、結果的に馬券を見送って正解だった。クラシックは兎も角、レディスクラシックは普通にホワイトフーガから流してただろうし、スプリントはコパノリッキーを買えてなかったと思う。

テーマ : レース回顧
ジャンル : ギャンブル

天皇賞・秋回顧

崩れそうで崩れないキタサンブラックのしぶとい底力は散々痛い目に遭い続けた3歳時や軸で買い続けた頃に十二分に認識していたつもりだったが、まだまだ認識不足だったと思い知らされる一戦だった。同時に、何故武豊がデビュー間もない頃から天才と言われ続け、今日まで数々の前人未到の記録を積み上げて来たのが判る見事な騎乗だった。

ゲートに突進して出遅れた時点で詰んだと思ったが、その後のリカバリーが流石。他馬が外目を通る中、誰も通らない最内を突いて挽回して中団。向こう正面では馬場が荒れてないギリギリの位置を通って折り合いを付け、3~4コーナーのコーナリングで位置取りを上げ2番手にまで進出。
直線で先頭のグレーターロンドンを押しやって馬場の真ん中に持ち出して先頭に立つと、内へ切れ込んで交わしに掛かった2着馬との叩き合いになったが、持ち味のしぶとさを発揮して最後まで抜かせなかった。
馬が道悪を苦にしない強みを活かし、多くの騎手が荒れた内を避ける中で内を選択し、その後のコース取りも意識的に内に拘った武豊の騎乗は絶妙の一言。消耗戦に滅法強い馬の持久力の高さと他の騎手の心理を逆手に取った豊の作戦が見事に噛み合った勝利だった。

2着サトノクラウンはスタート直後にサクラアンプルールに前をカットされたが、さしたる不利にはならず中団のイン。内枠だったのもあるが、これも勝ち馬より1頭分内目を通ってインに拘るコース取り。3~4コーナーで早めに先頭に並び掛け、直線では勝ち馬より先に馬場の真ん中へ持ち出し、途中で内に切れ込んで勝ち馬に迫ったが、僅かにクビ差届かず。
ここまで馬場が悪くなるとは計算外だったと思うが、馬の道悪適性の高さを活かして一貫して内に拘ったデムーロのコース取りも流石。豊にしろデムーロにしろ、こうした極端な馬場でのコース取りが抜群に上手い。

3着レインボーラインはマズマズのスタートから中団の一角。こちらは勝ち馬より1頭分外目のコース取りで前にリアルスティールを見ながら折り合いに専念。3コーナー手前でやや位置取りを下げたが、その後のコーナリングで位置を上げて直線入り口で馬場の真ん中へ。1、2着馬には離されたが、しっかり脚を伸ばして単独3着を確保。
58キロでは結果が出てなかったのと関東圏の輸送では馬体が減る傾向だったので道悪適性の高さは認めても手が回らなかったが、逆に8キロ増でテンションも押さえられたのが好走に繋がった。消耗戦の道悪競馬ではやはりしぶとい。

リアルスティールは好スタートを切ったが、逆に良すぎた事で2コーナーの入りで引っ掛かってしまい、折り合いを付けるのに一苦労。向こう正面で好位馬群の中に控えて宥め、直線はこの馬なりに脚を伸ばして来たが、3着馬とは決定的な差を付けられた。
スタートの良さが却って自分の首を絞める形となり、最後の一伸びを欠いた要因となったが、やはり道悪は得意ではない。パワーはあっても滑る馬場で持ち味の瞬発力は半減してた。良馬場ならここまで差は付けられなかっただろう。

マカヒキは毎日王冠に続いてやや甘いスタートだったが、今回は出して行かずに後方に控えて馬のリズム重視。後方3番手の外目で折り合いを付けたが、勝負所では手が動き出す苦しい状況。それでも、直線はしぶとく伸びて掲示板を確保。
直線で馬群を捌くのにスムーズさを欠いた分、リアルスティールを交わせなかったが、後ろから差す競馬ではノーチャンスの状況で良く伸びて来た。苦手の道悪でダービー馬としての意地は見せた。

ソウルスターリングはスタートがやや甘くて中団馬群から。道中は馬群の中で揉まれ込む形となったが、何とか宥めて折り合いを付け、直線も馬場の外目から脚を伸ばしたが目立つ内容ではなかった。
道中は揉まれ込んで勝負所では動くに動けず位置取りを下げる苦しい競馬だったが、惨敗もあり得ると思ってただけに予想よりも頑張ったと言える。牡馬の一線級相手ではやや分が悪かったが、3歳牝馬としては健闘した部類だろう。

グレーターロンドンはスタート一息からゆっくりと内目に入れて後方。しかし、向こう正面から意識的に荒れてる内目を通らせて距離を稼いで位置を上げる大博打の作戦。4コーナーで早々と先頭に立った時は「おおおおっ!!」と思ったが、直線入り口で勝ち馬に寄られた辺りで劣勢となり、最後はバテて失速。
結果としては失敗に終わった田辺の騎乗だが、従来通りの後方待機の末脚勝負ではどうにもならないくらい馬場が悪化しており、道悪はこなせると判断したが故のイチかバチかの大博打は止まっても納得出来る。上位に来た騎手のコース取りを見てる限り、田辺の勝負勘の良さは流石と言えるが、2000mの消耗戦に耐えられるスタミナが馬になかった。マイル戦で改めて。

重馬場までなら何とか我慢出来たと思うが、先週程ではないにしても2分8秒台の決着というドロドロの馬場になってしまってはステファノスやヤマカツエースはどうしようもない。ミッキーロケットはスタートはまともに出たが、馬場を気にして競馬にならず。

ネオリアリズムは明らかに叩き台の仕上げ。シュタルケ乗せてる時点でやる気なしモード。サトノアラジンは道悪空っ下手で距離長いのに5番人気とか、過剰人気にも程がある。

馬券は外したが、田辺の大博打から始まって最後は1、2着馬の我慢比べみたいな攻防と見どころたっぷりで満足・・・でも、10月は凱旋門賞から連敗街道で国内戦は逆パーという悲惨な状況に変わりはなく。そろそろ的中が欲しい(´・ω・`)

テーマ : レース回顧
ジャンル : ギャンブル

菊花賞回顧

ロジユニヴァースが勝った8年前のダービーも相当な田んぼ馬場だったが、予想以上に雨が降って四半世紀前の天皇賞みたいな勝ちタイムだった今回は数十年に一度あるかないかの極悪馬場。道悪の巧拙も然る事ながら、先に動いた方から力尽きる我慢比べの底力勝負となり、有力馬の中では前半を上手く乗り切って、一番最後に仕掛けたキセキが突き抜ける結果に。

中間の調整が軽く、馬体維持が鍵と思ってたがプラス2キロと微増でクリア。スタート一息で後方からとなったが、結果としてそれが功を奏す形。1周目の坂の下りも上手く我慢させて宥め、折り合いが付いた道中は動かずに脚を温存。勝負所で先に動いた他の有力馬を追う形で仕掛け、直線は大外から耐久戦の様相を呈してた先団を交わし去った。
距離は持つ体型でも重馬場では切れが殺されるんじゃないかと半信半疑だったが、そこは道悪の鬼だったルーラーシップ産駒。あと、内が壊滅状態となった馬場を外枠を引いた事で終始外を周れたのも消耗の軽減に繋がった。全馬に言える事だが、極悪馬場を走った事による反動が出なければ。

2着クリンチャーは相変わらず二の脚が鈍くて後方から。この段階では全く眼中になかったが、最初のスタンド前で馬場の外目へ出し、向こう正面半ばからジワッと進出を開始。坂の下りで先団に取り付いた時の行きっぷりの良さに「これ、クリンチャー残るわ」と馬券は諦めた。
勝ち馬には成す術なく交わされたが、4角先頭から追い縋る有力馬との我慢比べを制して内を掬った3着馬の追撃も凌いだ。テンのズブさが結果オーライだったが、無尽蔵なスタミナが馬場悪化に伴う消耗戦で活きたと言える。豆モヤシのヘッドワークも巧かった。

3着ポポカテペトルは1、2着馬に比べてスタートは出た方。道中は抑え切れないくらいの行きっぷりで引っ掛かったのを宥めながら中団から。勝負所ではバテて下がる馬を除いて最も内目を通って位置を上げ、直線での耐久戦でもジワジワ脚を伸ばして2着馬に詰め寄った。
追い切りが良く見えなかったので軽視したが、伯父にクロフネがおり、全兄マウントロブソンも重馬場で勝ってる道悪巧者の血統。2着馬は豊富なスタミナを活かしたが、こちらは道悪適性がべらぼうに高かった。今後も馬場が渋れば注意。

マイネルヴンシュはスタートは出たが、二の脚が全く付かず。最初のスタンド前では2着馬よりも更に後ろの後方3番手。向こう正面でもハミを取らず促しながらの追走。それでも、勝負所で追っ付けて集団に取り付き、直線も一旦は置かれかけたが最後まで脚を伸ばした。
向こう正面で追っ付けてた時は駄目だと思ったが、中盤までモタついてたのが結果としてスタミナの消耗を抑えられたし、バテない切れない息の長い末脚で浮上する事が出来た。

ダンビュライトは最初の3コーナーで掛かったマイスタイルに抜かれた際に少し力んでしまい、坂の下りは宥めながら下って折り合いを付けるのに専念。道中は好位の外目に付け、2周目の坂の下りでジワッと先団に取り付く神戸新聞杯と同じロングスパート。
直線で並んで先頭に立った2着馬を一旦は交わしかけたが、逆に差し返されて残り100mで脱落。前半に力んだ事で最後のひと踏ん張りを欠いたが、それ以外は概ね理想通りの競馬が出来たのではないかと思う。負けても納得のいく騎乗。

ミッキースワローはスタート一息から挽回して中団。最初の坂の下りを上手く乗り切ったかに見えたが、スタンド前では口を割って折り合いを欠いた状態。1コーナーで折り合いは付き、その後は流れに乗れていたが、一旦は2番手に上がりかけた直線半ばで脚が上がって残り1Fで脱落。道悪はこなせたが、前半の入りが上手く行かなかったのが敗因。

アルアインは有力馬の中では最も良いスタートを切って楽な形で中団の外目。前後でダンビュライトとミッキースワローが宥めようとしてる一方でスムーズに折り合い、勝負所でも余力は残ってるように見えたが、いざ追い出されると思った程の伸びがなく上位馬の中で最初に脱落。やはり、3000mという距離はこの馬には長い。

サトノクロニクルは前半は中団に付けてマズマズの状況だったが、1~2コーナーからノメり出して何の見せ場もなく終了。サトノアーサーは前半は少し力んだが、後方で脚を溜めて勝負所では追撃態勢に入ってたが、直線は敢え無く失速。一旦は追い抜いたクロニクルにも先着されたように、根本的に3000mは長すぎる。

内枠に入り、道悪適性もあった事で穴として魅力満載だったステゴ4騎だが、流れに乗れなかった事が結果オーライだったマイネルヴンシュ以外は坂の下りで敢え無く逆噴射。トリコロールブルーは輸送減りしてたし、ウインガナドルは折り合いを欠いたマイスタイルにハナを叩かれてリズムを崩されたが、いずれも前目に付けた事で早々とスタミナを消耗してしまった。

馬券は絞り切れずに無駄に点数を増やし、却って損害を広げる悪い見本。それまで内が壊滅してたのでステゴ産駒のボックス馬券は止めたが、外枠の人気馬中心の3連複フォーメーションが余計だった。ただ、馬には過酷な条件だったが、直線での耐久戦はなかなか見応えがあって予想以上に面白いレースだった。

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シッド・ハレー

Author:シッド・ハレー
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