My Favorite Race Vol.12 ~09年レパードS~

本格的にダート戦の面白さに気付いた10年くらい前から俺には【3歳ダート戦の重賞を増やすべき】という持論がある。

近年はユニコーンSの前哨戦としてOP特別が増設され、一定の充実化が図られてると思う。しかし、クラシックを中心に充実している芝重賞に対し、ダート重賞はあまりにも少ない。交流重賞の兵庫CSとジャパンダートダービーを含めても、3歳春の時点で3つしかないのは明らかにバランスを欠いている。
ましてや、近年は複数の馬がUAEダービーへ遠征する傾向にある。そうした状況下を踏まえ、既存のOPレースを重賞に昇格して更なる充実化を図る時期に差し掛かっているのではないだろうか?

近年のUAEダービーとの関連性を踏まえ、2歳戦のカトレア賞をOPにしてヒヤシンスSをGⅢへ昇格。伏竜Sか鳳雛SをGⅢへ昇格させ、ユニコーンSもGⅡへ昇格。ジャパンダートダービーも絡め、20年前のスーパーダートダービー→ユニコーンS→ダービーGPみたいな3歳ダート3冠シリーズを新たに定義付ければ良い。

尤も、3歳ダート3冠シリーズは現行の兵庫CS→ユニコーンS→ジャパンダートダービーで定義付けしようと思えば出来るし、重賞を増やす事で使い分けという形で有力馬が分散する可能性もあるだろう。単純に重賞を増やせば良いという問題ではないのは流石に認識している。

さて、今回取り上げるレパードSである。2009年に新設された3歳馬限定のダート重賞だが、開催時期が夏場なのと有力馬の出走を促す意味合いの馬齢重量戦とあって、3歳春から頭角を現してた従来の既成勢力と古馬混合戦を経験した新興勢力が対決する図式でなかなか興味深い重賞だと思う。

歴史は浅いが、勝ち馬にはホッコータルマエを筆頭にミラクルレジェンド、インカンテーション、アジアエクスプレスといった活躍馬が名を連ねてる。また、敗れた馬からもソリタリーキング、イジゲン、ナムラビクター、アスカノロマン、ジェベルムーサ、サミットストーンといった後に重賞戦線の活躍馬を輩出している。

しかし、相対的に最もメンバーレベルが高かったのは、新設されて1回目の2009年ではなかったかと思う。この年の主だった出走馬は次の通り

1着トランセンド・・・JCダート連覇、フェブラリーS、ドバイWC2着
2着スーニ・・・JBCスプリント2回
5着ワンダーアキュート・・・帝王賞、JBCクラシック
9着グロリアスノア・・・根岸S、武蔵野S、JCダート2着
10着(5位入線)シルクメビウス・・・東海S、JCダート2着
13着トーセンルーチェ・・・金盃2回、大井記念

この一戦以降、GⅠ馬3頭を含む6頭が重賞馬となり、3着スタッドジェルランと4着アドバンスウェイもOP特別を勝って生涯OP馬となっている。
牝馬クラシック路線から参戦して殿負けを喫し、そのままフェードアウトしたディアジーナは流石に笑えないが、今振り返ればかなりの豪華メンバーと言える。

特に、条件戦とはいえ好タイムでぶっ千切った勝ちっぷりから1番人気に支持されてたとはいえ、このレースで素質の片鱗を垣間見せたトランセンドの勝ちっぷりは際立った印象を残した。
アドバンスウェイが最内から淀みないペースで飛ばす中、これを2番手でガッチリとマークして直線半ばで先頭。ラスト1Fは13.4掛かる消耗戦となったが、スーニもスタッドジェルランも追い付けるだけの余力は残ってなかった。
全盛期のハイラップ上等の逃げ一手で同型馬を片っ端から叩き潰すスタイルの雛型に過ぎなかったが、当時充実一途の登り調子で秋以降にピークを迎えたエスポワールシチーに通じるものをトランセンドに感じた。ゆくゆくはエスポワールシチーを脅かす存在になるんじゃないかと・・・そして、それは2年後に現実となる。

この時は2着スーニを「距離が長い」とバッサリ切り捨てて痛い目にあったが、スーニの事はそれ以前から早熟と評してあまり評価してなかった。今回は消耗戦で後続もバテたが、いずれ馬脚を現すだろうとタカを括ってたが・・・好不調の波が激しかったとはいえ、7歳まで走って交流重賞を7勝する事になり、我が見る目のなさをこれでもかと見せ付けてくれた。

ハイラップを刻んで4着に踏ん張ったアドバンスウェイが予想外に早くヘタれたのは残念だったが、後々はOP特別の番人となるスタッドジェルランはスーニを交わすかに見えて交わせない詰めが甘いキャラクター性を遺憾なく発揮。ワンダーアキュートはレース内容は特に覚えてないが、11キロ増と出走する度に馬体重の増減が激しかった一端を垣間見せた。

さて、今年はどのような結果になるやら・・・

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ジャンル : ギャンブル

My Favorite Race Vol.11 ~97年中京記念~

2012年に新設されたサマーマイルシリーズの第1戦に指定され、夏の中京開催のマイル重賞へ変更された中京記念。それ以前は芝2000mのハンデ重賞として長らく春の中京開催で試行されていた。個人的にはこちらの方がまだ印象深い。

勝ち馬にはオサイチジョージ、メイショウドトウ、ツルマルボーイといった後のGⅠ馬もいるが、ローカル開催のハンデ重賞らしく、GⅠでは一枚足りない面々が名を連ねている。
今回取り上げる1997年の勝ち馬アロハドリームは一枚足りない部類の馬だが、有り得ない人災で好走する可能性があったGⅠに出走出来ず、現役中に疝痛で非業の死を遂げた些か毛色が違うタイプの馬と言える。
尤も、アロハドリームには姉妹コーナーで取り上げる程の思い入れはなかったりする。だが、父のクリエイターも含めて取り上げたくなる要素がある馬だ。

そうした姉妹コーナーで語れる思い入れがなく、かといって単体で取り上げる実績もない寸足らずな馬は今後このコーナーで取り上げて行こうかと思います。メイセイオペラで久し振りに復活させてみたが、こうしたタイプの馬はそれなりにいる事に気付いたし、今はこっち方面へ回す氣が練れつつあるw

まずはアロハドリームの父クリエイター。先月のベルモントSの勝ち馬が同じ名前でふと思い出したが、芝2000mに特化した良績を残した個性的な種牡馬だった。
神戸新聞杯でマヤノトップガンを破ったタニノクリエイト、牝馬でエリカ賞→ホープフルSを連勝したメイショウヤエガキ、ヤマタケゴールデンやメジロシャープと共に池田鉄平のお手馬の代表格グランスクセー、個人的に郷原洋司で儲ける奇跡を最初に成し得たワールドヒーローと芝2000mで激走した馬の多い事。
実際、中央の勝利数の4分の1強が芝2000mと【クリエイターは芝2000で買え】の格言に恥じない(?)実績を残した。

アロハドリームは全6勝全てを芝2000mで挙げた典型的なクリエイター産駒だった。それ以外の距離でもそれなりに走れたが、勝ち切れるのは何故か芝2000mだけだった。
アロハドリームは3歳1月のデビュー戦で6馬身差の圧勝と能力の片鱗を見せた。その後はなかなか勝ち切れなかったが、徐々に力を付けて4歳1月にOP入りを果たしたが、この頃は殆ど意識してなかった。

俺がこのハワイアンな馬名の馬を初めて意識したのは、重賞初挑戦となった中京記念だった。53キロの手頃なハンデ、全4勝全て2000m、そして父クリエイターw
「この条件で走らなかったら嘘だろ」と軸で・・・買ってなかったりするw確かファンドリショウリが軸だったと思うが、一応セイントリファールとの馬連を押さえてたので当てる事が出来た。
しかし、アロハドリームは強かった。消極的な競馬で5着に敗れたバレンタインSの反省を踏まえてか、本来の積極策に出たアロハドリームは直線半ばで逃げたエイシンバーリンを交わして先頭に立つと、2着争いを尻目に3馬身半差の快勝。
なかなか強い勝ちっぷりではあったが、その後のスプリングSでメジロブライトがビッグサンデーに負けてガッカリしたのと阪神大賞典でマヤノトップガンが豪快な大立ち回りで復活した方が遥かに印象深く、アロハドリームの存在はぶっちゃけ霞んでしまったw

しかし、アロハドリームは続くエイプリルSと新潟大賞典は2着と取りこぼしたが、函館記念で好位抜け出しから重賞2勝目を上げると、初のGⅠクラスとの対決となった札幌記念で3着に健闘。
エアグルーヴには一気に交わされたが、正攻法の立ち回りでエリモシックやジェニュインと2着争いを演じたアロハドリームは春の3強が不在となる天皇賞・秋の惑星候補として急浮上。前途洋々の筈だったが・・・

天皇賞・秋の登録馬にアロハドリームの名前はなかった。登録する事自体を忘れられてしまうという前代未聞のチョンボでその実力を発揮する舞台に立てなかった。
これで歯車が狂ったアロハドリームは裏開催の福島記念に出走。実績から当然1番人気に支持されたが、直線でズルズル失速して14着と大敗。
その後もそれまでの堅実ぶりが嘘のように着外に終わるレースを繰り返したアロハドリームは6着に敗れた函館記念の後に疝痛を発症。一旦は快方に向かいかけたが、症状が悪化して安楽死となった。

今回、ラニのベルモントS出走でふと父クリエイターを思い出し、その代表産駒だったアロハドリームも思い出して書いてみたが、スプリンターやマイラーなら兎も角、最近はここまで2000mに特化したスペシャリストな馬や種牡馬は見当たらない気がする。たまにはこうした個性的な馬をもう一回見てみたい気もするが・・・

テーマ : 競馬なんでも
ジャンル : ギャンブル

My Favorite Race Vol.10 ~99、2000年フェブラリーS~

韓国で種牡馬生活を送ってたメイセイオペラが7月1日に心不全で死亡した事が発表された。22歳と高齢に差し掛かっていた事もあってか、関係者が帰国に向けて準備してた矢先の訃報となった。
岩手競馬所属の地方馬とあって、メイセイオペラに関しては競馬関連の本やネットで目にする通り一遍の知識以上の事は知らない。南関のアブクマポーロと鎬を削りながら中央勢を迎え撃った事は当然知っているが、当時はダート路線(特に交流重賞)にそれ程注目してなかったので地方でのレースは殆ど覚えていない。当時の交流重賞は競馬場に足を運んだ際にモニターで流れる地方競馬ニュースみたいなので流れる映像くらいしか目にしてなかったしなぁ。

しかしながら、メイセイオペラが遠征して来た2度のフェブラリーSは強烈に印象深いレースとして覚えている。よって、マーベラスサンデーやファレノプシスと違って久方ぶりにこのコーナーで取り上げる事にする。

【開放元年】と称された1995年以降、多くの指定交流競走が設けられ、交流競走に指定された地方の重賞レースにグレード制が導入され、中央地方の交流が本格的となった。
しかし、開放元年こそ4歳牝馬特別を勝って牝馬クラシック全てに参戦したライデンリーダーを筆頭に地方馬の健闘が見られたが、翌年以降は中央に遠征して来た地方馬は悉く一敗地に塗れ、逆に地方の交流重賞はライブリマウント、ホクトベガと続いた独裁政権以降も中央馬の草刈り場と化していった。
交流重賞に興味がなかったのは「交流とは名ばかりで、実質は中央馬が席巻してる予定調和じみた結果だらけのレースに何の意味があろうか?」という考えがあったからだ。
そんな考えを少しずつ変える切っ掛けとなったのがメイセイオペラのフェブラリーSだった(アブクマポーロの東海ウインターSも強烈だったが)。

1999年のフェブラリーSは前年に交流重賞を席巻したアブクマポーロが輸送の不安と距離適性を考慮して不出走を表明していたので混戦ムード。中央勢は芝ダート兼用のスプリンターワシントンカラーが1番人気に支持され、前哨戦の平安Sの勝ち馬オースミジェット、一昨年の南部杯の勝ち馬タイキシャーロック、2年ぶりのダート戦出走となる桜花賞馬キョウエイマーチ、東海ウインターSの勝ち馬マチカネワラウカドが上位人気を形成。
メイセイオペラはそれらの中央勢に交じって2番人気。アブクマポーロのライバルという立場からすれば微妙な評価ではあったが、初の中央遠征で半信半疑な面があったのは否めない。俺もメイセイオペラは対抗までの評価で本命はタイキシャーロックだった。
しかし、メイセイオペラは強かった。地方馬にとって経験のない芝からのスタートを無事に乗り切って好位に付け、3~4コーナーでジワッと進出を開始。残り1Fで逃げたキョウエイマーチを交わし、中団待機から追い縋って来たエムアイブラン、タイキシャーロック、オースミジェットを全く寄せ付けず。
ド派手なインパクトを与えたライデンリーダー、後手を踏みながらも直線で纏めて薙ぎ倒したアブクマポーロとは違い、正攻法からの横綱相撲で押し切ったメイセイオペラの勝ちっぷりには前述の2頭とは違う意味で度肝を抜かれた。馬券はエムアイブラン(この馬も地味に好きだった)を入れたボックス馬券で購入していたので当たったが、なんつーか色々と打ちのめされた気分だった。

しかし、メイセイオペラに対して畏敬の念を抱いたのは翌年のフェブラリーSの方だった。
フェブラリーSの勝利でドバイ遠征も取り沙汰されたが、この年はアブクマポーロとの決着を付ける事を優先して(アブクマポーロの引退で実現せず)国内に専念。だが、秋の指導戦に予定してた南部杯を回避して始動がずれ込む影響もあったのか、ドバイ遠征壮行戦となる筈だった暮れの東京大賞典でまさかの惨敗を喫すると、その後も調子は上がらずに結局ドバイ遠征は立ち消えに。
2年連続となったフェブラリーSはそれでも3番人気に支持されたが、状態面の不安に加えて自己最高の馬体重。降って湧いたかのような突然のダート出走だったキングヘイロー共々、今年は完全にお客さんだろうとタカを括って無印にした。
レースはオリオンザサンクスがキョウエイマーチのハナを叩いて大逃げの展開。こうした展開を想定してウイングアローから流してた俺としては「ヨシヨシ、これで直線は差し追い込みで決まるな」と早々と馬券を取った気分だった。
しかし、3番手追走から直線半ばで早々と先頭に立ったメイセイオペラが坂を上がっても脚が上がらずに先頭をキープしてるのを見ると昨年のレースが頭をよぎり「馬鹿野郎、何やってんだペリエ、豊!早く差せ!!」と肝を潰しかけた(ついでに書けば3着ファストフレンドも持ってなかった)。
何とか馬券は取れたが、明らかに完調には程遠い状態で見せたメイセイオペラの底力に心底ビビった。まともな状態であれば確実に連覇達成していたであろう。此方の予想を覆して激走した馬に畏敬の念を抱く事は他にも何頭かいたが、地方馬でこうした感情を抱いたのはメイセイオペラだけだ。

メイセイオペラはこの年限りで引退して種牡馬入り。しかし、初年度は83頭の種付けを行ったものの、2年目は48頭に激減し、3年目は更に半減。黒潮盃を勝ったツルオカオウジ、兵庫ジュニアGP2着のジョイーレ等が目立つ程度でフェードアウトしていくものと思われた。
しかし、輸出された産駒の勝ち上がり率が良かったのもあって韓国へ輸出が決定。これをどう捉えるか人それぞれだろうが、最後の年は3頭しか種付けしてなかった日本に比べて多くチャンスを与えられ、韓国で種付けした産駒から重賞馬を輩出したのだから、個人的にはメイセイオペラの輸出に悪い印象を持っていない。

メイセイオペラ以降、トーシンブリザード、アジュディミツオー、フリオーソ、ラブミーチャン等、地方の交流GⅠを勝った地方所属馬は何頭かいるが、2016年現在でJRAのGⅠを勝った地方所属馬はメイセイオペラのみ。今回の訃報でこの馬の偉大さを改めて再確認させてもらった。合掌m(__)m

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My Favorite Race Vol.9 ~01年アイビスSD~

1999年秋から改修工事が行われ、2001年に完成した新潟競馬場。
周回コースが右回りから左回りに変わり、東京競馬場を上回って最長になった直線距離(外回り)等、従来のイメージを一新する競馬場にリニューアルされたが、なんといっても最大の目玉は日本の競馬場で初となる直線1000m(直千)の新設だろう。

タイキシャトルやシーキングザパール、アグネスワールドの海外遠征でヨーロッパでは直線だけのレースがあるのは知っていたが、日本での直線競馬がどのようなレース展開になるのか皆目見当が付かなかった。
今では「とりあえず外枠重視。それと逃げ先行馬。あと、斤量が軽くなる牝馬を買えば当たる」という傾向がはっきりしてるが、当時は日本の騎手の大多数が直線競馬を未経験。我々馬券を買う側にとっても、傾向と対策がないのでどう買えば良いか分からない。

こうして、直千競馬は関係者も競馬ファンも全くの手探り状態で始まった。
一方、新潟の芝コースは開幕初日にツジノワンダーが2000mで1:56.4、日曜にはマグナーテンが1400mで1:19.4という阿呆みたいなタイムを叩き出したように、べらぼうに速い高速決着が連発。
新設された直千重賞の第1回アイビスSDは直線競馬の物珍しさと、どのようなタイムが飛び出すかという二重の注目を集めるレースになった。


出走馬は全部で12頭。下馬評は、翌年と2004年のこのレースを制し、直千競馬の代名詞的な存在となるカルストンライトオ、前走の函館スプリントSを制す等、夏のスプリント戦に強かったメジロダーリング、同条件で行われた準OPを勝ち上がって直千競馬経験済みのユーワファルコンの三つ巴という構図。
スタートからどの馬も外ラチ目掛けて走ろうとせず、馬場の真ん中に固まるという(1頭、マティーニだけが途中で外ラチ沿いを通ったが)、今となっては別世界の直千競馬がそこにあった。

レースはカルストンライトオとシンボリスウォードが終始引っ張る展開。
4F目で9.8という、1F10秒の壁を突破する驚異のラップを叩き出したが、最後の1Fで内で脚を溜めていたメジロダーリングが前の2頭を捕らえて突き放して勝利。勝ちタイム53.9は当時の1000mレコードタイムだった。


このレースは現地観戦していたが・・・初めて生で観る直千競馬に、いつもなら「そのままっ!」とか「差せっ!」とか叫ぶところでも「おお~」とか「うわぁ」としか声が出なかったのを覚えてる。
なんつーか、初物に対しては一種の妙な高揚感を抱くタイプなんだが、その時も妙なドキドキ感を感じてた。尤も、2着のシンボリスウォードを持ってなかったので、馬券ではドキドキする間がなかったのもあるけどw

勝ち馬のメジロダーリングは次走のスプリンターズSでも2着に好走。3着に敗れたカルストンライトオだが、翌年のこのレースでは外ラチ沿いを爆走してレコード勝ちし、自らのスタイルを確立。
最初の1、2年は手探り状態だった直千競馬も、いつしか前述の傾向が定着して物珍しさもなくなっていったが、うだるような暑さと観客の多さ(帰りは競馬場の駐車場から出るのに1時間近く掛かった)、一種の高揚感を感じた現地観戦の記憶は今でも印象深い思い出の一つである。

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My Favorite Race Vol.8~95年報知杯4歳牝馬特別~

先日、現役を引退した安藤勝己元騎手。彼の名を最初に競馬ファンの間に知らしめた馬と言えば、真っ先に浮かんでくるのがライデンリーダーという人は結構いるだろう。
地方競馬に詳しい人なら、フェートノーザン、マックスフリート、トミシノポルンガの名を挙げる人もいるだろうが、ライデンリーダーが中央の同世代の牝馬を蹴散らした4歳牝馬特別(現フィリーズレビュー)の衝撃は20年近く経った今でも総毛立つモノがある。


1995年は中央競馬のGⅠレースが地方所属馬にも開放され、所謂【開放元年】と言われた日本競馬の大きな転機を迎えた年である。
それまでは地方所属馬のまま中央に出走出来たレースはオールカマーやジャパンC等数レースしかなく、それ以外はオグリキャップやイナリワンみたいに中央に移籍するしかなかったが、この年から指定交流競走が設定され、そこで上位に入ればGⅠに出走する事が可能になった。
この年の牡馬クラシックでは足利所属のハシノタイユウが弥生賞で3着に入り皐月賞に、秋には笠松所属のベッスルキングが神戸新聞杯で3着に入り菊花賞に出走している。
しかし、この開放元年の主役はライデンリーダーだったと言えよう。

不世出の名馬オグリキャップ、その妹で94年の桜花賞を勝ったオグリローマンが所属してた笠松競馬。そこから10戦10勝という実績を引っ下げて牝馬らしからぬ名前を持ったライデンリーダーが4歳牝馬特別に出走して来た時、「また笠松から怪物が出て来たか?」「いや、怪物がそう何頭も同じ競馬場から出て来るわけがない」という半信半疑のムードだったかと思う。
単勝人気は3.5倍の2番人気。1番人気エイユーギャルが2.8倍、3番人気マークプロミスが4.1倍、4番人気以下は10倍以上のオッズだったから、馬券的には三つ巴の様相だった。

俺はと言えば、当時は競馬に対して熱が冷めかけていた頃であり、特に注目してレースを見ていたわけではなかった。ライデンリーダーに対しても「なんか、牡馬みたいな名前だなぁ」といった程度の認識しかなかった。

レースは人気を分けあったエイユーギャルが好スタートを切って外目の3番手、マークプロミスは内から上がって行き4番手に取り付く。一方のライデンリーダーは中団のインコースで追っ付け気味にもがいてる。芝のレースに不慣れなのがアリアリでペースに全く付いて行けてなかった。
4コーナーを回ってもライデンリーダーはまだ中団でもがいてる。一方、エイユーギャルは余力十分で先頭に立とうかという状況。これで何事もなく決まるかに見えた次の瞬間だった。
外から白い帽子・赤いメンコの馬が鞍上の風車ムチのアクションに応えて凄まじい勢いでやって来た。「えっ??」と呆気にとられてる間にライデンリーダーは並ぶ間もなくエイユーギャルを交わして先頭に立ち、そのまま3馬身半差を付けて1着でゴール。

目の覚める様なとは、正にこの時の事を言うのだろう。それくらい、衝撃的な末脚だったし、ライデンリーダー、そして豪快な風車ムチを繰り出した安藤勝己の名前を強く認識した瞬間だった。十中八九、桜花賞を勝つのはこの馬だと思った。


テレビ特集番組が組まれ、オグリキャップに続く地方の怪物誕生か?と注目が集まる中で迎えた桜花賞。ライデンリーダーは単勝1.7倍という圧倒的な1番人気に支持された。俺もあの豪脚が再び炸裂する事を期待して見ていた。
しかし、ライデンリーダーは第二のオグリキャップになれなかった。直線でプライムステージの岡部(イメージの割に潰しをやろうと思えば普通にやれる騎手だった)が壁を作ったのもあるが、今にして思えば桜花賞を勝ち切れるだけの力は備わっていなかったと冷静に振り返る事が出来る。4歳牝馬特別も前傾ラップになって上がりが掛かったから間に合ったわけで、前が止まらなかったら届いていなかっただろう。メンバーも今振り返れば微妙な顔触れだし。

ライデンリーダーの中央挑戦は実質的に桜花賞で終わりだった。今なら、ワカオライデン×ネプテューヌスでは2400mのオークスは持たない事くらい予測出来る。しかし、当時は若かったから「桜花賞は脚を余して負けた。オークスなら逆転出来る」と期待していた。
結果は13着の大敗・・・アンカツも距離が持たない事を認識していたのだろう。後方のままよりはという意図があったのか、ガラにもなく2番手からレースを進めている。
その後もライデンリーダーは中央に挑んだが、4歳牝馬特別で見せた豪脚は1度も見られる事はなく、いつしか地元笠松でも勝てなくなって97年に引退した。地方所属で中央競馬の牝馬三冠に出走した唯一の牝馬という記録とたった1戦だけ見せた鮮烈な記憶を残して・・・


ライデンリーダーが引退し、4歳牝馬特別からフィリーズレビューに名称が変わって10年以上経ち、先日でアンカツもムチを置いた。しかし、今後もこのレースが近くなると真っ先に思い出すのは凄まじい勢いでやって来るライデンリーダーの雄姿とアンカツの豪快な風車ムチだろうなぁと思う。

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