ダービー回顧(2年連続大勝利!ルメール一世一代の大博打に感謝)

距離が長いマイスタイルが逃げてる時点で「これは糞スローになるぞ」と思ったが、事実1000m63.3秒というオークス以上のスロー。こうなってしまうと、遅いのは判っていても直線まで誰も動くに動けず、ヨーイドンで勝敗が決まるという某ハイペース至上主義者が激怒しそうな展開と思ったが・・・

意を決して向こう正面で一気に捲って番手を取りに行ったルメールの勇気と決断力にはただただ拍手。スローと判ってても、負けていれば騎手人生を左右しかねない総叩きにあったであろう大博打だったが、馬の出来と能力を信頼し切った見事な決断だった。
スタートはそれ程良くなく、出たなりの競馬でスタンド前は中団馬群の外目。このまま折り合いを付けて直線で末脚を伸ばすのが大方の予想だったと思うが、向こう正面に入ると集団の外に出して一気に進出。
捲った時は「おいこら、どこから仕掛けるんだよ!?」と思ったが、折り合いを欠いた暴走ではなかったのと1000mの通過タイムを見たところで「いや、これは案外ハマるんじゃないの?」と固唾を呑んで見守った。
果たせるかな、2番手に上がったところでガッチリと折り合いを付けて直線に向いたところで馬場の真ん中に持ち出して早めのスパート。坂で迫って来た2着馬、ただ1頭内へ入って逃げ込みを図るマイスタイルを坂上で競り落として先頭に立ち、そのまま栄光のゴールへ。
中団待機のままだったら直線は恐らく2、3着馬に伸び負けしてただろう。ただ、ホープフルSでは一瞬で馬群を割って抜け出した様に血統的イメージの割に瞬発力を備えてる。故にあの競馬でも上がり33.8の脚を使えた。ホープフルS回顧で「この馬とソウルスターリングで来年のGⅠ取れなかったら別の意味でスゴい」と感じた直感は正しかった。
ルメールはこれで3週連続GⅠ勝利。断然人気馬に乗ると日和った消極策を取る悪い癖はあるが、日本人騎手では絶対に出来ないであろう感性とでも言おうか、あの場面で躊躇わずに動けるのは流石。
そして、藤沢和雄調教師は初のダービー制覇。これまで数々の名馬を育てながらもクラシックはダンスインザムードを前後に縁遠かったが、先週のソウルスターリングに続いてクラシック連勝。武豊がダービーを連覇した時を思い出したというか、憑き物が取れて勢いに乗った奴というのは実に恐ろしいとつくづく。

2着スワーヴリチャードは幾分出負け気味のスタートから出して行って中団の一角。出して行ったのとペースが遅かったので1コーナーでは行きたがっていたが、内枠で壁を作るのも容易だった事で道中は馬群の中で何とか我慢。
ペースが遅いのを察知して3コーナーからジワジワと集団の外へ持ち出し、4コーナーでアルアインを押しやって外のスペースを確保。直線は坂で勝ち馬に詰め寄ったが、馬体を併せる前に坂上でもう一伸びした勝ち馬に突き放されての完敗。
逆手前で走り続けて窮屈そうだった皐月賞と違い、期待通りに東京コースで一変。マイナス12キロとギリギリに見える究極の仕上げでしっかり脚を溜めて持ち味は出せたと思うが、勝ち馬が一枚上手だった。

3着アドミラブルは大外枠もあってか、これもあまり良いスタートではなく青葉賞と同じような競馬に。スタント前では行きたがる素振りを見せていたので折り合いに専念して1~2コーナーでは後方2、3番手。
向こう正面で勝ち馬が捲って行ったのに反応して中団まで進出したのは流石の感性だったが、それ以上上がると集団の外々を回らされる形になるのと馬のテンションの高さから、それ以上動く事が出来ず。これが勝ち馬との明暗を分けたと言える。
4コーナーから動き出して直線は大外から良く伸びて来たが、如何せん超スローで前が止まらない展開ではゴール寸前で3着に上がるのがやっと。
パドックから少々テンションが高かったが、その状態がデムーロにあれ以上前に行く事を躊躇わせたのだろう。数年に1頭、「今年の青葉賞馬は違う」と思わせる馬は出るが、今年もダービーを勝つ事は出来なかった。

マイスタイルは逃げると思われたトラスト(8着に残ったが、丹内にダービーで逃げる度胸はない)やクリンチャー(出してはいるが、根本的スピード力がない上にスタートで失敗)が行けなかったのもあってハナへ。弥生賞と同じくスローに落とし、後続も競りかけて来なかったのでマイペースの逃げ。
直線も道悪巧者らしく、ただ1頭内目を通って逃げ込みを図ったが、坂上で勝ち馬に交わされると少し甘くなって後続に差し込まれた。弥生賞に続いてまたしてもノリの奇策がハマりそうになったが、流石に少々距離が長かった。

アルアインはスタートからスッと行き脚が付いて番手の一角。折り合いに不安がないタイプらしく、スローペースでも3番手でガッチリと折り合ってたが、向こう正面で勝ち馬に捲られ、更に動いたペルシアンナイトに蓋をされ、4コーナーでは2着馬に張り出されと終始後手後手に。
直線はしぶとく伸びては来たが、切れないディープ産駒であるこの馬にとって瞬発力勝負となったのはあまりにも不運だった。この距離をこなせたのは収穫だったが、騎手の経験の差がモロに出た形。ただ、糞レースの戦犯扱いの切っ掛けとなった寝言を宣った一昨年の桜花賞と違い、自分が何も出来なかった事を認識してる点で松山はそれなりに成長してると思った。

ダンビュライトは最内からスッと好位に付けたものの、道中はスローペースで折り合うのに苦労する場面も。ペースが遅い事は判っていたようだが、内枠が災いする形で動くに動けず。直線も外へ出したかったが、ペルシアンナイトや2着馬が壁となって持ち出せず。勝ち馬の後ろからジリジリと脚を伸ばしたが、この馬も切れないタイプで展開が向かなかったクチ。

ペルシアンナイトは出たなりの競馬で道中は中団の一角。この馬もスローペースで折り合いに苦労してたが、向こう正面で勝ち馬が捲って行った際にデムーロ以外で唯一反応して進出を開始。しかし、勝ち馬と違って半ば行きたがってた状態で動いた事で脚を消耗し、坂を上る途中で勝負圏内から脱落。
最近の戸崎は重賞でやる事なす事裏目に出てしまってるが、今回もそのスパイラルから抜け出せず。ルメールも一歩間違えば戸崎と同じような失敗になったかと思うと、成功と失敗は紙一重だとつくづく。

サトノアーサーは中団馬群の中にいた前半は嫌らしい位置取りに思えたが、向こう正面で勝ち馬が動いた辺りから徐々に位置取りを下げて結局は大外ブン回しに出るとか、「川田ってハープスターで何も学んでないな」とつくづく。
エンジンが掛かるとビュッと勢いが付く半面、スムーズに走らせないとダメなタイプだけに馬群の中にいたのはルメールと違った意味で博打を打ってるように見えたが、何も考えずに乗ってただけ。「教えて来た事は出来た」とは川田のコメントだが、「教えたって何を?」と突っ込みたくなったのは俺だけではあるまい。

カデナはスタートで後手を踏んで後方となってから特に何かするでもなく単に回って来ただけ。能力が足りてる足りてない以前の問題だった。ダイワキャグニーは追い切りでもかなりモタれていたが、早い段階からモタれて競馬にならず。

馬券は馬連、3連複、3連単(1、2着が逆なら外れだった)を仕留めて重賞で逆パー寸前だった今月の嫌な流れを止めて負け分を全部取り返す事が出来た。また暫くは余裕を持って競馬が楽しめるw

テーマ : レース回顧
ジャンル : ギャンブル

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おはようございます☆

ダービー的中おめでとうございました。お見事です。
四位騎手は、外を回した以外ほぼ完璧な騎乗だったですが、それを遥かに上回るルメールの神騎乗だったと思います。
私も実は先週オークス3連単と目黒記念単勝的中しました。

ダービーは逆神で有名な芸能人と同じ
ベストアプローチで見事に外れました。

そろそろ当たるのではと思いましたが、やはり逆神様でした (笑)

Re: おはようございます☆

ありがとうございますm(__)m
人気サイドではありますが、1~3着まで印通りに決まって通常よりも無駄に長い回顧になりましたwww

オークスと目黒記念的中とは素晴らしい。フェイムゲームはパドックで良さげに見えたけど「待て待て、いくらルメールでも連チャンでは来ないだろう」と買うのを見送ったら・・・デットーリの生霊でも憑いてるんじゃないかという神騎乗連発でしたねw
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