天皇賞・春回顧

2006年のディープインパクト以来10年ぶり、秋を含めても8年ぶりとなる天皇賞勝利。久しく勝利から遠ざかっていた武豊だが、GⅠ70勝目の節目の勝利をここで決めたのは【平成の盾男】の面目躍如だろう。【長距離戦は騎手で買え】の格言を地で行く見事なペース配分からの逃げ切り勝ちだった。

「逃げには拘らない」と調教師が煙幕を張ってたし、カレンミロティックを先に行かせて番手でレースをコントロールすると予想してたが、好スタートを決めた事で豊が取った選択肢は逃げ。2番手以下があまり突っ掛けなかった事もあって絶妙なラップだった。
1Fは13秒フラットで入った後は2~6F目を12秒台前半。7F目は11.6と速くなったが、1~2コーナーで一息入れて2周目3コーナー坂の頂上までにあたる8~12F目を全て12秒台後半。坂の下りの13F目で11.6とペースアップしたが、余力を十分残していたので上がり3Fも11.7‐11.4‐11.9で纏められては後ろの馬はまず届かない。マイペースだったとはいえ、このペース配分は流石の一言。
あと、パトロール見て気付いたのだが、直線で一度カレンが寄って来た後、僅かではあるが逆にカレンの方に寄せて(カレンの方も斜行してるが)右手で追う一方で見せムチしか使ってない。素人の推測に過ぎないが、この一連の動作が最後の差し返しに繋がったのではないかと思う。何だかんだで豊は他の日本人騎手とは一線を画した存在だと改めて思う。

2着カレンミロティックはスタートは甘かったが、二の脚を使ってすぐさま挽回して3番手のイン。逃げる勝ち馬を見ながら所謂ポケットと呼ばれるポジションで脚を溜め、直線では勝ち馬とゴールドアクターの間を割って一旦は頭一つ前に出かけたが、最後の最後で差し返しを許した。
昨年も人気薄で3着に好走してたとはいえ、ここ3戦が精彩を欠いた内容で完全にノーマークだったが、勝ち馬の作ったペースが前有利の流れだったし、それをインの経済コースで巧く立ち回れた。8歳だが、今後も条件が噛み合えばと思わせる好走だった。

3着シュヴァルグランはスタート直後は好位を取ろうと思えば取れる位置にいたが、前のトーセンレーヴがフラついてた事で抑えに入ってしまって中団のイン。折り合いは付いたが、ペースが緩くて集団がバラけなかった事もあって4コーナーまで動くに動けず。直線もゴールドアクターがバテて下がって来たのを外へ出して避けなくてはならず、脚を余す形の3着。
序盤のポジション争いで好位を取り切れない間の坂の下りに差し掛かって控えざるを得なかったのが明暗を分けてしまった。アドマイヤデウスの位置にいれば、2頭纏めて交わしてたかもしれない。

タンタアレグリアは外を回らされるのを嫌い、序盤は内へ入れる事に重点を置いた形で自然と位置取りは後方。前に馬を見ながら脚を溜め、4コーナーでトーセンレーヴやファタモルガーナが外へ行って出来たスペースを突いて馬群を突っ切る形。直線は持ち味である長く使える脚で伸びてはいたが、如何せん前有利の流れでは4着が精一杯。
内枠を引いていればあまり位置取りを下げる事無く内に入れたであろうが、そうなったら3着馬と同様に包まれて動くに動けない形で脚を余したかもしれない。詰まる所、この枠とペースではどう乗っても勝ち目はなかったと言える。

トーホウジャッカルは最初の坂の上りで行きたがったが、前にゴールドアクターを見る形で何とか宥めて中団の外目。一貫してゴールドアクターマークの作戦で勝負所で動いたゴールドアクターに合わせてスパート。直線では一旦は先頭を窺いかけたが、残り1Fで甘くなった。
12キロ絞っては来たが、追い切りの動きは復調途上に感じて買えなかったが、見せ場十分の競馬は出来た。ただ、昨年の宝塚記念でも休み明けの完調手前で健闘して次の期待を持たせた札幌記念で惨敗。次の臨戦過程を順調に乗り切れるかが課題。

フェイムゲームはスタート直後にトーセンレーヴとアドマイヤデウスに挟まれて後方へ下がる不利。ペースが遅いことを察知して向こう正面で外へ出そうとしたが、ファントムライトにブロックされて失敗。4コーナーでもファントムライトに振られる形で大外へ回らされてはどうしようもない。流れに乗れないまま終わってしまった。

アドマイヤデウスは二の脚が鈍く、そこから挽回すべく前を取りに行ったところで少し力んだが、上手く宥めて好位のインという理想的な形。中盤までは良い形に見えたが、勝負所から手応えが怪しくなって直線は伸び切れず。岩田が復調ぎみだったのでちょっと期待したんだが、馬自身が昨年よりもパフォーマンスを落としてる現状ではGⅠでは厳しかったようだ。

ゴールドアクターはスタートは良かったが、内のサウンズオブアースが前を取りに行った事もあって先行集団直後の外目。パドックでも幾分気負い気味だったが、1周目のスタンド前では行きたがるのを宥めながらの追走。坂の下りで捲り気味に動き、直線では2番手に上がったが、見せ場はそこまでで敢え無く失速。
イレ込みもキツかったし、気掛かりだった17番枠が災いした形。外枠から位置を取りに行って脚を使った事で折り合いを欠いてスタミナを消耗してしまったし、動いて行ったと同じくして勝ち馬が一気にペースを上げ、余力を使い果たすという踏んだり蹴ったりな内容。

サウンズオブアースはスタート直後から出して行って「え?逃げるの?」と思った積極策で4番手。スローになると見越しての作戦ではあったが、結局は豊の術中にハマる形で坂の下りでは早々と苦しくなって直線は逆噴射。
ここまで止まるとは予想外だったが、最初からガシガシ出して前を取りに行く形はこの馬には合ってない印象。何やら藤岡佑が大口叩いてたようだが、こういう場合は得てして「言わなきゃよかったのに」の見本みたいな結果となるし、御多分に漏れずの結果となった。

馬券はカレンさえおらんければ馬連と3連複的中だったわけだが、カレンがあそこまで頑張ってしまうと全く惜しくもないわけで・・・直線半ばで早々と諦めが付いてしまってたりするw

テーマ : レース回顧
ジャンル : ギャンブル

コメントの投稿

非公開コメント

おはようございます。

カレンミロテックは紐にワイドで買っていたので3着にアドマイヤデウスが来て欲しかったですが、1着、3着に最初考えていた軸候補のキタサンブラックとシュヴァルグランが来てしまいました。

ゴールドアクターは一番人気だから無理切りしたわけでなく、
吉田隼騎手は一流騎手ではないから
京都での乗騎回数が少なく、上手く立ち回れるか不安だったので買わなかったのですが、アクターがレース前にテンション上がってしまって能力発揮出来ずしまいでしたね。
アドマイヤデウスは能力がここでは1枚落ちます。岩田騎手を信じた私がおろかだったです(笑)










連続投稿すみませんm(_ _)m

池添騎手の騎乗は完璧だったと思いますが、桜花賞もでしたが勝っていたはずなのに、運がないなぁとつくづく思いますm(_ _)m

Re: おはようございます。

逃がした魚は何とやらというヤツですね(・ω・;)軸を変えなければ当たっていたというのは結構堪えますよね。
池添は決め打ちやマーク屋に徹してハマると怖いですよね。天皇賞は乗り方としてはある意味で豊と同等と言えるくらいの好騎乗でした。ただ、桜花賞もそうだけど紙一重で運に見放されてしまった。

こんにちは(* ^ー゜)ノ

武豊騎手の騎乗も神騎乗と断言してもよいほど見事でしたが、キタサンブラックの底力がなければ勝ててないと思います。キタサンブラックの能力みくびってました。彼には「ごめんなさい」と謝らなければいけません。
福永騎手にも散々「糞騎乗」とけなしてきましたので謝らないと(笑)
プロフィール

シッド・ハレー

Author:シッド・ハレー
このブログが何らかの形で覗いてくれた奇特な方のためになれば幸いです。

人気ブログランキングでの順位です。ポチってくれたら励みになりますm(__)m
最新記事
FC2カウンター
検索フォーム
月別アーカイブ
カテゴリ
最新コメント
最新トラックバック
ご協力お願いします
にほんブログ村 競馬ブログへ
にほんブログ村

FC2Blog Ranking

いずれかに馬というド畜生の基本的な事を教えてくる場所があるかもしれない
にほんブログ村 競馬ブログ 競馬コラムへ
にほんブログ村 競馬ブログ 中央競馬へ
にほんブログ村 競馬ブログ 競馬予想へ
アクセスランキング
FC2 Blog Ranking
[ジャンルランキング]
ギャンブル
135位
アクセスランキングを見る>>

[サブジャンルランキング]
競馬
68位
アクセスランキングを見る>>
当ブログの人気ページランキング
リンク
RSSリンクの表示
QRコード
QR