凱旋門賞はトレヴ復活で連覇達成。日本勢3本の矢は意義の無い完走に終わる。

近年はオルフェーヴルを筆頭に日本馬の好走が続き、凱旋門賞制覇まであと一歩という印象を抱いたのは俺だけではあるまい。ましてや、今年はゴールドシップ、ジャスタウェイ、ハープスターとタイプの異なる日本のトップホース3頭が出走。「どれかはコケても、どれかは勝ち負けに絡むのだろう」と思っていたが・・・その認識は相当なお花畑思考だったようだ。
日本馬最先着のハープスターは4角最後方から大外へ出して追い込むも、時既に遅しの6着。ジャスタウェイは中団後方からインを狙ったが、持ち前の爆発力は見られないまま8着。ゴールドシップはスタートで失敗した後は何の見せ場もない14着に沈んだ。

ゴールドシップに関しては、戦前の悪い予感が的中。スタートに失敗して後方に置かれた時点で実質的に終了だった。この日のロンシャンは高速時計が出やすい馬場に加え、前半からタイトな流れになったのも不運だった。フォルスストレートから外に出して差を詰めようとしたが、レース全体の流れもここで一気にペースアップ。高速馬場でのスピードの持続力勝負など、ゴールドシップにとっては最も不得手な展開である。
(負傷療養中でどちらにしろ乗れなかった)ウチパクなら揉まれるリスクを承知で追っ付けてでも前に行こうとしたであろうが、馬任せにする時はとことん馬任せのノリではスタートが鈍かった時点でその選択肢は放棄されたと言える。ノリとのコンビはハマるかハマらないかで両極端な結果になると思っていたが、今回は見事に悪い方に出てしまった。

ジャスタウェイは内に潜り込み、一貫してグリーンベルトを利用して競馬をしようという福永の意図は感じた。常々、福永の騎乗に対して辛い評価をしているが、今回の日本人騎手の中では一番マシだった。しかし・・・悲しいかな、自分から動いて行かない、つまりは主導権を主張しない福永の消極的習性がここでも出てしまう。二の脚が幾分鈍かったのもあるが、序盤のポジション取りで後手に回っての集団後方。この時点で「ああ、直線は内でどん詰まって終わりだな」と思った。
直線は大勢が決してからジワジワと脚を伸ばして来たが、本来の伸び脚は最後まで見られなかった。距離が長かったと言うより、2400mを走り慣れてないキャリアの差があったように思える。ジャパンCに出るなら、もう少しパフォーマンスを上げて来ても。やはり、休み明けのぶっつけというローテが影響したのだろう。とはいえ、前半でもう少し前の位置取りを主張していれば、それなりに勝負出来たのではないかと思う。

ハープスターは札幌記念で出した結果がまるで活かされてない騎乗。着順は一番マシだが、乗り方としては川田は3人の中で最低。20年前に武豊がホワイトマズルでやらかした事を思い出したわ。ダンシングブレーヴみたいな歴史的怪物なら兎も角、最後方から大外に回して本気で届くと思ったのだろうか?
個人的には川田は札幌記念の乗り方を踏まえて、昨年のトレヴみたいに勝負所から捲り気味に仕掛けて行ってある程度位置取りを押し上げてから切れ味勝負に出るのではないかと思っていた。しかし・・・蓋を開けてみれば、道中は後方2、3番手のインに付けたかと思うと勝負所で最後方に下がってから大外に出すという無駄の多い大味な競馬。いつも通りの競馬というなら、中途半端にインに入らず初めから外を回っていろよと言いたくなる。

何ともまぁ、消化不良な競馬だったが、レース後の関係者のコメントを目にすれば「この惨敗は当然かなぁ」と思う。

馬は頑張ってくれた
レースに悔いはない
乗っていて楽しかった

負けた時はテンプレ通りのコメントしかしないノリは兎も角(それもどうかと思うが)、よくもまぁ他人事みたいな事をのたもうたものだ。マツパクに至っては「いつものパターン」と言った後で「もう少し行けていれば」とか、「何言ってんだコイツ?」としか言い様が無い。元々、雑な大外一気はお前の指示だろうに。
福永に関してはおおむね予想通りのコメントだが、川田には心底ガッカリした。と同時に、ここ1、2年の川田に感じてた違和感が判った。おそらく、川田は早くて数年、遅くても10年後くらいには今の福永と同じような立ち位置にいるだろう。数だけは勝ってるけど、肝心なところでヘタれるなんちゃってリーディングジョッキーに。そんなんだから、いつまで経ってもダービーを勝てないんだよとつくづく。

ここ数年の日本馬の好走で凱旋門賞は参加する立ち位置から勝ちに行く立ち位置へと変わったと思うし、変わらなくてはならない。しかし、相も変わらず「参加する事に意義がある」という言葉を履き違えたかのような関係者のコメントには反吐が出る。そんなんだから、盲信的なまでの外国人ジョッキー信奉者が幅を利かすんだよ。まぁ、今回のレースでそうした考えも理解出来なくもないとは思ったけど。


最後になってしまったが、アレッジド以来の凱旋門賞連覇を果たしたトレヴには「参りました」としか言い様が無い。完全に終わった馬と思っていたのでグリチャの中継で「トレヴが戻っている」とコメントが出て来ても「今更何言ってるんですかw」とハナで笑っていたが・・・レース終わった後は口アングリ状態。
騎乗してたジャルネは「凱旋門賞を勝つには戦略が必要」とコメントし、地元フランスのメディアは日本馬の敗因を【前哨戦を使ってないローテ】【日本人騎手の消極的な騎乗】【戦略不足】と評していたが、正論過ぎてぐうの音も出ない。とどめに「凱旋門賞4勝のペリエはスタンドで観戦してた」は強烈な皮肉以外の何物でもない。

こうしてみると、エルコンドルパサ―の関係者は相当な覚悟を持って凱旋門賞に挑んだという事が身に染みて分かるし、調教師の腕はひとまず置いといて現地で一度使った池江の戦略も決して間違ってなかった。馬の力量よりも関係者の凱旋門賞に出走させるという意味に対する意識の持ちようが今回の一番の敗因だろう。

テーマ : 競馬【話題・ニュース・情報】
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自分の競馬界での立ち位置に応じて騎手としての在り方を変えていく本能、結局は出世の才能だった。繁殖の才能だった。

Re: タイトルなし

騎手として求められる場面で結果を出してれば、たとえ世渡り上手であっても全否定するつもりはないんですけどね(そうしたポリシーが好きか嫌いは別問題)。

まぁ今回の3人に限らず、マスコミに向けて大して思ってもいない事をのたまうのは今に始まった事ではないけど(だから他人事みたいな言葉が普通に出る)、今回はもうちょっと言い方があったような気がしますね。
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